春分の日、秋分の日の前後をお彼岸と言いますが、意味や由来は知らないという方が多いかもしれません。
太陽が昇っている時間と沈んでいる時間が同じになるのが年に2回、春分の日と秋分の日。
春分の日、秋分の日を中日(ちゅうにち)。中日の前後3日間を合わせた7日間をお彼岸と言いますが、お彼岸の意味や由来、2016年のお彼岸がいつなのかを詳しくみてみましょう。
お彼岸の由来
彼岸(ひがん)」という言葉は、現世(此の世)を「此岸(しがん)」と言い、あの世(極楽浄土)を反対の彼の岸、彼岸という仏教から伝わった言葉です。
元は、サンスクリット語「波羅蜜多(はらみた)」の漢訳「到彼岸(とうひがん)」からきた言葉です。修行僧が極楽浄土である悟りの世界に行くために迷いを切る修行として「六波羅蜜(ろくはらみつ)」という6つの修行をする期間であり、中日と前後3日間を合わせた7日間がお彼岸となったと言われています。
太陽の出ている時間と沈んでいる時間が同じということで、ご先祖様がいる西の彼方の極楽浄土が一番近くなる日です。
ご先祖様を大切にする行事がお彼岸ということですね。ご先祖様を身近に感じ、感謝して現世で私たちが元気に暮らせるようにお祈りしましょう。
2016年のお彼岸はいつ?
2016年の春分の日は3月20日(日)でした。秋分の日は9月22日(木)です。
春分の日、秋分の日が中日です。中日と前後3日間の合計7日間がお彼岸ですので、春は、3月17日から23日。秋は、9月19日から25日。
3日前を彼岸の入り。3日後を彼岸明けと言います。
由来で言った「六波羅蜜」の修行が6日間あり中日にはご先祖様に手を合わせるということで、6日間に中日を合わせた7日間お彼岸なのですね。
お彼岸ですることは?
ご先祖様に感謝して手を合わせますので、その準備として普段は手がいきわたらない仏壇の掃除をしましょう。お供え物をしてお花を飾ってお線香を焚いて感謝しながら手を合わせましょう。
また、お墓もご先祖様の家ですのできれいに掃除をしてお参りしましょう。お墓参りは家族みんなでできればよいですね。ご先祖様も子孫がみんなで参ってくれたら喜びます。
お供えは、春はぼたもち(牡丹餅)、秋にはおはぎ(御萩)をお供えします。
お供えがおはぎとぼたもちで違う理由は?
秋のお彼岸のお供えは、おはぎです。春は、ぼたもちです。
お供えの由来は、季節の花から来ています。秋は萩の花の咲くころ。春は牡丹の花の咲くころですから。
では、おはぎとぼたもちは何が違うのでしょうか?
おはぎとぼたもちの違い
□おいしい「おはぎ(ぼた餅)」の作り方(レシピ)
おはぎは、餡子がこし餡。牡丹餅は、粒餡。餡子をこして滑らかにしているか、小豆の形が残っているかの違いです。
春は秋に収穫した小豆が柔らかいうちに食べられるので粒を残しても口当たりが良く小豆の風味が損なわれないので粒餡で牡丹餅をつくりますが、秋のおはぎは小豆が一年経つため皮が硬くなり粒餡では口当たりが悪くなるのでこし餡にするということです。
お彼岸には、ご先祖様との世界が近くなる
年に2回訪れる、ご先祖様が身近になるのがお彼岸なのですね。
現世の私たちがいるのは、ご先祖様がいてくれたからだと感謝する機会ではないでしょうか?
甘いおはぎや牡丹餅をご先祖様といただくと心が落ち着きます。
秋はお彼岸が境に寒くなってきます。健康に過ごせるようにご先祖様にお祈りしておきましょう。守ってくださっています。
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