文章で「さびしい」と表現したいとき、「寂しい」と「淋しい」のどちらを使ったらいいか迷ったことはありませんか?
しかし明確な違いや使い分け方は学校でもほとんど習っていませんし、よくわからない人が多数だと思います。
そこでここでは「寂しい」と「淋しい」の違いと使い分け方について解説します。
[英語表記:lonely(寂しい、淋しい)]
「寂しい」と「淋しい」の違いは?
まず意味的な違いですが、国語辞典などで調べると同じ意味とされています。
字を見てみると、少し違いは見えてきますね。
「寂」は「静寂」などにあるように、客観的にひっそりしているさま。「わびさび」の「さび」であることから、美的なものとしても使われます。
「淋」は人恋しさなど心情的・主観的にさびしいときに使います。また、「さんずい」から連想できるように、水が滴るようなさびしさという意味もあります。
小説や歌詞に多いようです。かなり前の曲ですが、「淋しい熱帯魚」(Wink)という曲もありますね。
「寂しい」と「淋しい」の使い分けは?
一般的に多く使われるのは「寂しい」ですね。
この理由はおそらく「淋」の字が「常用漢字ではない」ことにあると考えられます。
常用漢字ではないので中学校までは学びませんし、新聞やニュースなどにも使われません。
そもそもこの字を使っているのを見たことがない!という人もいるかもしれませんね。
使い分けが難しいので、例文を挙げてみます。
- 人のいない公園は寂しい
- 一緒に過ごす相手がいなくて淋しい
こんな感じで、使い分けることができます!
「さびしい」と「さみしい」の違いはあるのか?
「寂しい」「淋しい」ともに「さびしい」と読みますが、同じことを「さみしい」と言うときもありますよね。
基本的には「話し言葉」として認められています。
「つぶる」を「つむる」とも言うように、使われていくうちに音が変わっていった言葉なのです。
意味は同じですが、ひらがなで「さみしい」と書くとなんとなく幼さを感じる気がしますね。
「寂しい」と「淋しい」、そして「さみしい」をうまく使い分けられると周囲を「おっ」と思わせられるかもしれませんよ。
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